茅ヶ崎の海の近くにある静かな旅館での、四季折々を綴ってゆきます。
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関東大震災の爪あと

明治32年創業の茅ヶ崎館は、大正12年に起こった関東大震災を経験しています。

地震が起こったのは、大正12年9月1日の、ちょうど正午頃。
お昼ごはん時で、火を使っていた場所も多くあり、それに強風があいまって、大規模な火災が起こったそうです。
茅ヶ崎のあちこちでは、地下水が噴水のごとく吹き上げ、建物のほとんどが全半壊。
馬入川の鉄橋も落ちてしまったのでした。

茅ヶ崎館は、幸い火災は免れたものの、建物はぺしゃんこに倒壊。
建物内には、避暑に訪れていたお客様がいらっしゃいましたが、梁の間にいたのが幸いし、奇跡的に怪我一つなく救出されたそうです。

そのとき唯一倒壊を免れたのが、お風呂場です。
茅ヶ崎館の大浴場には、今でも関東大震災のときに出来た亀裂が生々しく残っています。

当時館主だった初代・森信次郎は、敷地の一部を売って資金を作り、がれきとなった茅ヶ崎館から、現在も残る茅ヶ崎館の建物を再建したのでした。

震災の経験を踏まえて建てられた現在の建物は、免震の対策がとられていたため、今回の震災でもまったく壊れず、さらにはお皿一枚たりとも割れませんでした。

もし自分の建てた家がぺしゃんこになってしまったら・・・。
自分の営むお店や旅館がぺしゃんこになってしまったら・・・。
資金や、再建の手間などを考えると、さっさと別の場所に引越したり、あきらめて別の商売を始める人も少なくなさそうです。
そこで踏ん張って、同じ場所で一から建物の再建を決めた初代を心強く感じます。
その決断がなければ、茅ヶ崎館を舞台にした、さまざまな方々との出会いも生まれなかったのですから・・・。


写真:関東大震災時に出来た亀裂が生々しく残る大浴場

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