茅ヶ崎の海の近くにある静かな旅館での、四季折々を綴ってゆきます。
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小津監督と金雀枝



茅ヶ崎館のお庭では、金雀枝(エニシダ)が黄色い花びらを開いています。

金雀枝は、江戸時代に中国から渡来した落葉低木です。
細い枝が噴水のように広がり、枝のそこかしこに小さく黄色い花が散っています。

小津安二郎監督は、茅ヶ崎館の庭にある、この原色の金雀枝がお気に入りでした。
小津監督が脚本を書き出す頃に芽吹き、脚本が軌道に乗る頃に花をつけ、花が満開か、あるいは種が飛び散ってしまった頃、脚本が完成したそうです。
金雀枝が芽吹いて花を咲かし、種を散らす時期が、ちょうど脚本執筆の時期とも重なっていたため、特に思い入れも強く、時に脚本執筆の里程標にもなっていたようです。

金雀枝がお気に召したあまり、あるとき小津監督は、茅ヶ崎の金雀枝を北鎌倉のご自宅に移植したそうですが、残念ながら枯れてしまったそうです。

この金雀枝も、戦後の海岸地区の宅地開発により、残念ながら数が激減してしまったそうです。

それだけに、茅ヶ崎館の金雀枝は、これからも永く花を咲かせ続けてほしいと願います。


参考文献 『小津安二郎と茅ヶ崎館』(石坂昌三・新潮社)

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