茅ヶ崎の海の近くにある静かな旅館での、四季折々を綴ってゆきます。
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ことのはつれづれ

 このブログは、茅ヶ崎館を言葉(あるいは写真)で語る、一つの試みです。
題材を練り、そして書き始めるわけですが、常々「言葉」との戦いの繰り返しです。


言葉は、人と意思疎通を行う上で欠かせない、とても便利な道具ですが、時として本質を見えにくくしてしまったり、大事なことを隠してしまったり、美しさに近づく扉を閉ざしてしまったり、
奥行きを持ったものを途端に薄っぺらくしてしまう怖さも持っている、と感じます。


百年以上積み重ねられてきた「なれ」を、半人前以下の人間が、言葉や写真という、ある種の情報にしようというのですから、限界があるのも当然でしょう。


学生時代に、雑誌の編集部でアルバイトをしていたことがあります。
その時に、作家の方に


「この作品はどんなテーマで作ったのですか?」
「この作品ではなにを言いたいのですか?」


などと能天気に聞こうものなら、たちまち編集長から


「馬鹿かお前は!」


とこっぴどく叱られたものでした。


簡単に言葉に表せないからこそ、様々な表現方法を用いて、作家は作品を作る。
安易な言葉で作品を支配しようとするのは、作家に対して失礼極まりないし、作品の魅力だってたちまち逃げてしまう。
とにかく作品を見ろ。


おそらく編集長は、そのようなことを伝えようとしていたのかな、と思います。
最初はわけが分からずポカンとしていましたが…。


茅ヶ崎館の中を動き回っていると、時折、様々な要素が絶妙なバランスで反応しあって生まれたとしか思えない、説明しがたい空気感に出くわすことがあります。


雨上がりの微妙な色の空や、その空の色を静かに緩やかに受ける畳。


注意深く、全身の感覚を開いてみると、たまにそういったものに出会えることがあります。


できるだけ魅力をそこなわぬよう、そのような美しい瞬間をお伝えしていきたいものです。

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